なんでも屋 神…第二幕
「素直じゃの。本来なら、仕事を請け負う時は否定的な事は言うもんじゃないんじゃが、其処が気に入ったよ。君は…神君だったね?神君を信じて待っとるよ。」
左手で杖をつきながらも、半歩後ろを歩いてくるヨネさんを気遣って、二人は事務所を後にした。
残された皺皺な茶封筒と、俺が書き殴ったメモ帳…不本意ながら茶封筒に手を伸ばし、中身をデスクの上に広げた。
中からも負けず劣らず皺皺な十枚の紙幣。角が折れ曲がった一万円札が四枚と、色褪せた五千円札が一枚、幾人かの手に渡り、折り目が切れ掛かった千円札が五枚。
計五万円…ただの五万円と言うのは簡単だが、目の前に並ぶ十枚の紙幣には、仲睦まじい二人の思いと願いが込められているように重く感じる。
今回の依頼は通常とは違い、依頼者の身辺を調べてから受けた訳では無い。だが、失敗は許されないと固く心に強く誓った。
左手で杖をつきながらも、半歩後ろを歩いてくるヨネさんを気遣って、二人は事務所を後にした。
残された皺皺な茶封筒と、俺が書き殴ったメモ帳…不本意ながら茶封筒に手を伸ばし、中身をデスクの上に広げた。
中からも負けず劣らず皺皺な十枚の紙幣。角が折れ曲がった一万円札が四枚と、色褪せた五千円札が一枚、幾人かの手に渡り、折り目が切れ掛かった千円札が五枚。
計五万円…ただの五万円と言うのは簡単だが、目の前に並ぶ十枚の紙幣には、仲睦まじい二人の思いと願いが込められているように重く感じる。
今回の依頼は通常とは違い、依頼者の身辺を調べてから受けた訳では無い。だが、失敗は許されないと固く心に強く誓った。