なんでも屋 神…第二幕
「どうかしたのか神?」



乾いたノリの声が、語尾から無音の中に吸い込まれていく。



もう一人の自分を、上手く飼いこなせる日は来るのだろうか…。



「大丈夫だ。なんて事ない。」



実際、精神的には平静を保っている。



心配無いと自分に言い聞かせる事で、軽く暗示をかけた状態。



そんな時に、突如開かれたフロア側の扉。白革でキルティング化工が施された扉の奥からは、赤城が背の高い男二人を引き連れてやってきた。



「到着されました。」
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