冒険少女

魔法使いに笑われる

「魔法使いぃ～!?」

-何を言い出すんだ、この人は？


「だって雲の上に浮けるし、君を飛行機から引っ張ることもできる。」


「た…確かにそうだけどぉ。
魔法使いだったら使ったりしないの？魔法。
こぅ呪文を唱えて…」


それを聞いていきなり彼は笑い出した。


「あっはっはっは！呪文？
そんな古くさいことよく言うねぇ」


私は赤面した。

「だっ…だって！」

「うん、言いたいことはわかるよ。よくわかる。
なんせ君は日本人だもんね。地球人の中でも恥らいが強くて言われるまで聞かない・知らない人種だ。しかもプライドはめちゃくちゃ高い。」

私は怒った。

-何よ！恥ずかしがり屋でプライドばかり高いみたいな言い方！

「ほかの国の人間…とくに好奇心の固まりばかりの人間がいる国なら、
もう呪文じゃない魔法のことくらい知ってるよ。
なぜなら彼らは気になったらすぐに聞いてくるからね。
でも、君は日本人の中で好奇心をそのまま言葉にできる子らしいね」


なんだか複雑な気持ちになった。
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表紙・目次

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