花火☆letter
次の日……
「いってきます」
「あれ?
今日から夏休みでしょ?」
玄関で靴を履いていた俺に、母さんがリビングから顔を出して言った。
「部活だよ!
夏休みもずっとサッカー」
「あんた何にも言わないから!
お昼は?」
「昼までには帰るよ」
「そう。いってらっしゃい」
そう言って、あっさりリビングへ戻って行った母さん。
「いってきます」
スポーツバックを肩に掛け、玄関の戸を開け外に出た。
その時ッ//!
俺の視線が、自然と地面に向かった。
そこには……
キラキラと光る白い文字が残っていた。
きっと、凜花が花火でわざと書いた文字だと思う。
俺はしばらくその文字を見つめていた。