花火☆letter



数メートル進んだところで、俺は突然立ち止まった。



「うん?
 ユウちゃん?」


俺はそのまま再び、おばさんの前に戻った。



「どうしたの?

 忘れ物?」



「おばさん!

 凜花に伝えて!」



「えっ?何を?」



「『今夜、また一緒に花火しよう』って」



「えっ…?」



「じゃあ、部活いってきます。

凜花に絶対伝えてよ!」


「えっ!?
ちょッ……ユウちゃん!?」



俺は、その場から走り去った。




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