花火☆letter


座りながら、花火の光を切なそうに見つめる凜花に俺は声を掛けた。



「なぁ、凜花?

 覚えてるか?」



凜花が、俺の顔を見上げた。



「小さい頃、お前がここで俺にプロポーズしたこと」



「ッ////!?」



驚きながら、座っていた凜花が腰を上げた。



「『おおきくなったら

あたしたち、結婚しよう!』」




「ゅう…だぃ…」




「結婚するには、付き合わないと」



「えっッ//!?」



俺はそのまま、地面に光を当てるように、花火を地面に向けた。



「お前さぁ、名前残すのだけは止めろよ!

恥ずかしいだろ?」



そこには、今朝見つけた、花火で書いた凜花のメッセージがあった。




ハートマークの中に


  【ゆうだい】と

  書かれてあった。


そして、その下にカタカナ二文字の文字があった。



   【スキ】





「名前書かなくても、凜花が書いたってわかるから!」



凜花は黙ったまま、泣きそうな顔で俺を見つめた。



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