花火☆letter



「凛花!」


「あっ、雄大!

 終わったの?」


気付いたら、雄大が準備室の扉前に立っていた。


「凛花、その曲ばっか弾いてるよな?

 飽きないの?」



「う~ん、今のところは?」


そう答えながら、私はピアノを片付け、帰る準備をした。



「帰ろう!」



「映画は?」



「映画はまた今度でいいよ」



「えっ?どうして??」


「雄大、疲れてるでしょ?

映画は止めて、別のことしよう。

雄大、何がいい?」



「じゃあ、家でゲームは?」



「えぇ~、また?」



「イヤなら聞くなよ!」


「ウソだよ~

じゃあ、お菓子買って帰ろう!」



「また太るぞ!」



「うるさい!」



こんなやり取り、あたし達にとってはいつものこと。


っていうか、小さい頃から変わらない。



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