花火☆letter
「そうとは限らないだろ?」
「えっ?」
「別れなんて色々じゃん。
世の中には、好きで別れてしまうカップルだっているだろ?
片方だけの気持ちが冷めちゃって、フラれるケースなんていっぱいあるじゃん?」
すると突然、凛花が俺の腕にしがみついてきた。
「何?」
「あたしはヤダからね!
雄大と好きのまま別れるのは!!」
「あのなぁ…」
つい呆れて、笑ってしまった俺。
だけど、凛花は真顔で言ったんだ。
「もし…あたし達が別れたら、あたし達、付き合う前のように、仲の良い“幼なじみ”に戻れるのかな?」
あの時の凛花の顔を、俺は今でも忘れない。