花火☆letter
『ねぇ、ゆうだい!
花火しよう!』
夏の夜、よく家の前で凜花と花火をした。
凜花はよく、花火をグルグル回して見せたり
わざと地面に近付けて
絵や文字を書いていた。
その書いたものが、翌朝にはキラキラと白く地面に残る。
凜花はよく、そうやって花火で文字を書いては、翌朝俺にその文字を見せた。
俺へのメッセージだと言って……
いつの間にか、夏になると俺は凜花から花火で描いたメッセージをもらうようになっていた。
それは中学生になってからも、変わることはなかった。