「傍にいてやんよ」



「かーすみっ!」


このタイミングで、はる君の登場。教室のドアの所で手を振っている。


颯太の目が丸くなる。




「…そういうこと。」




それだけ言うと、ポケットに手を入れて、教室を出ていった。


…待って


今の、絶対、誤解だよ


――息が止まりそう。


…あんな冷たい声、きいたことなかった。


「かすみ?どしたの?はやくいつものカフェ行こうぜっ」


そんなのお構いなしに、いつものテンションで話しかけてくるはる君。


こんな気分で颯太の話なんてきけない。


きいたら泣きそうだよ。


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