告白
「えっと、私たち、バレー部だったの。」


「それで今日は部活の後輩たちが『三年生を送る会』をしてくれて。」


「今までカラオケしてたの。」


聞いてもいないのに、次々に話しだす。


突然の清水くんの登場に、相当テンパってる。


うん、うん、わかるよ。


そうだよね、テンパるよね。


「それで、奈津美は?」


あー、やっぱり聞くよね。

なんて言えばいいのかな?

「遊園地行って来たんだよな。」


「うっうん。」


清水くん、きっと聞きたい事違うよ。


どこに行ったとかじゃなくて、なんで私と手をつないでるかを聞きたいんだよ。

「あっそうなんだ。」


黙ってしまった六人。





どうしよう。


「それで、奈津美とは…。」

うわ、とうとう聞いてきた。


なんて答えればいいの?


「うん?
こういう事だけど?」


つないでる手を上にあげる。


あっ、六人固まった。






「バス来たよ。
行こう。」


「あ、それじゃ。」


固まってる六人に、手を振ってバスに乗る。
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