告白
清水くんとの文通のことは、誰にも言わなかった。


きらりにも。



清水くんとのつながりがほしかった。


私だけのつながり。


なんて私は心が狭いんだろう。


みんなに花壇の話をして、見てもらった方がいいはずなのに。


私と清水くんだけの花壇にしておきたかった。


誰にもじゃましてほしくなかった。



花壇に水やりをしている清水くんに、私ははじめての恋をしていた。



だから、清水くんからの手紙に


『小学校の時に花に話し掛けてる所見られて、変な人って言われた。
だから、また言われるんじゃないかって思うと、誰にも言えなくて。
でも、花に話し掛けたり、いい音楽聞かせたりするといいんだ。』



書いてあったのを理由にした。



『そうなんだ。
じゃ、花壇の世話してるのはあんまり人に話したくないよね。
私誰にも言わないね。』



ずるい私。


そんな私だから、きっと罰がきたんだ。
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