告白
まだ朝練の部活の人も来ていない、清水くんもまだ来ていない朝早い静かな学校。


「おはよう、暑いね。
お花さんたち今日もすごくきれいに咲いてるね。
あとでたくさん清水くんからお水もらってね。」


清水くんのまねをして花壇の花たちに声をかけ、いつものように鍵を鞄から出し箱を開け、青い便箋を出す。


清水くんが来るかもしれないから、鞄に便箋をしまい、すぐにまた鍵をかけて花壇から去る。


まだ一度も清水くんとは会わないでいられている。


それから部室とは反対の校舎横にある木の下にあるベンチに座る。


前にちょうどいい植木があって、部室や学校に向かう人から隠してくれる。


ここでいつもゆっくり手紙を読んで、一番早い野球部の先生が来て学校を開けるのを待つ。


最近の手紙には、部活の事がよく書いてあった。


順調に勝ち進んでいて、全国大会出場も決まったと前の手紙には書いてあった。

「今日はなにかな。」


プレゼントを開ける時みたいにドキドキしながら、手紙を開いた。
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