告白
なにかいいところを、見つけないと。


このままでは、自分が悲しすぎる。


えっと、胸は大きいよね。


でもこれって、結局脂肪じゃないの?


なんかさらに悲しくなってきた。


早くパジャマ着よ。


パジャマを手にとると、Lサイズのタグ。




「あれはないだろ。」

「そうだな。」


すれ違い様に聞こえる男子の声を思い出す。


つまり、私は恋愛除外品。

なにやってるのかな私。


恋愛除外品のくせに、清水くん好きになって。


『会いたい』って書いてあったって、別にラブレターでもないのに、こんなに気にして。


手紙の相手が誰か知りたいだけの、ただそれだけなのに。


それだけのことなのに。


でも、


でも、


それだけでも、ダメだったらどうしよう。


手紙の相手が私だって分かって、嫌がられたら。


手紙やめるって言われたら。


『あれはないだろ。』


男の声が聞こえて来る。


怖い。


怖いよ。


清水くんにそんなふうに思われたら。






私は手紙をやめた。
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