告白


「はぁ、はぁ、はぁ、」


心臓がありえないぐらいドキドキして、息が苦しい。

もうすぐ花壇。


箱はきっとない。


鍵を返すだけ。


花壇のはしに置くだけ。


置くだけ、置くだけ、置くだけ……。


何度自分に言い聞かせても、心臓のドキドキがとまらない。


自分の体なのに、言うことを聞いてくれない。


「はぁ、はぁはぁはぁ…。」


苦しい。


なんでかは分かってる。


どんなに否定しても、心の隅に、花壇には前とかわらず箱が置いてあって、また手紙のやり取りが出来るなんて、夢みたいなこと思ってるって事。


箱がもしかしたらあるんじゃないか、なんて夢と言うか奇跡みたいな事が心にあるから、花壇見るのが怖いんだ。


自分からやめたくせに。


最低な私。
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