告白
卒業式が終わり、みんな思い思いに教室や校庭で過ごしてる。
制服のボタンを好きな男子からもらおうとする人。
思い出に、友達同士や彼氏彼女と写真をとる人。
誰かがまわした色紙に寄せ書きを書く人。
そして、
「小瀬さん、卒業しても会おうよ。
アドレス教えてよ。」
「お前、何ねけがけしてんだよ。
小瀬さん俺にも教えてよ。」
「ねぇ、これからみんなでファミレス行ってお茶するんだけど、小瀬さんもよかったら行かない?」
校庭で私を囲む、卒業後のつながりのために必死な人たち。
この人たちに、私は見えてない。
私を通して、きらりを見てる。
何度も繰り返してきた同じ光景。
宿泊学習も運動会も修学旅行も………みんな同じ。
きらりを誘えないから、誘っても断られるから、私を誘う。
私がいれば、きらりは必ず来るから。