告白
私の腕を見て、顔をしかめる清水くん。


「もうすぐ着くから、着いたら冷やそうか?」


今まで何回も清水くんと話す事を夢見てきた。


清水くんから話かけてくれるなんて。


うれしい。


すごくうれしい。


低音で心地好い声。


いつまでも聞いていたい声。


それに優しいな、助けてくれて。


あれ?


私、助けてくれたお礼言ってない。


あっ。


それに、私は清水くん知ってるけど、清水くんは私の事知らないよね。



「痛い?」



へっ?


痛い?


あ、清水くんに話かけてもらってるのに私答えてない。



「だっ大丈夫だよ。
少し赤くなっているだけだから、さっきは助けてくれてありがとう。
それで、私、きらりの友達で小瀬 奈津美です。」


ペコリと頭を下げた。



「はぁー。」


えっ、ため息?


なにか変な事言った?


別に変な事言ってないよね。


お礼言うのが遅くてあきれられたのかな。
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