告白
「おい、よく聞けよ。
昨日奈津美は好きなやつに告白しようとした。
そしたら、そいつに連絡先聞かれて、入学式前に遊ぼうと言われた。
これで間違えないか?」


「うん」


私はコクリとうなずく。


「奈津美バカだろ。」


「なっなんでよ、正兄。」


「今のどこに泣かなきゃならないことがあんだ?」


「だから、きらりの事すきだから私に連絡先聞いたんだよ。」


やばい、また涙が出そうだ。


「奈津美おいで。」


竜兄が手を広げて待ってる。


私が泣きそうなのがわかったんだろう。


私は竜兄の胸に寄り掛かり、抱きしめられる。


「俺も正兄に賛成。」


「えっ。」


竜兄まで?


「ねぇ、奈津美。
そりゃ、今までの人はきらりちゃん目当てに奈津美に近づいたのかもしれないけど、今回もそうだと決まってはないだろ?」


「だって、だってきらりじゃなきゃなんで私の連絡先なんて聞くの?」


「奈津美、本当にバカ。」


「正兄ひどいよ。」
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