僕の恋愛100パーセント。アスターの思い

あおいを見かけて二ヶ月が過ぎていた。六月も半ばに差し掛かろうとしている。このままではいっこうに前途多難なままだ。

僕たちは毎日、放送室に集まり話しをしているが僕とあおいの距離はいっこうに縮まらないままだった。

かける事のできない番号を見つめるばかりだ。

「なあ、今週末、とうかさんじゃない？」と雅が言った。

「そうよね、浴衣ださないと」

「なあ、祭の話しはいいからあおいの作戦、考えてよ」

「そうね、条件はクリアしたしね」

夏美は腕を組み考えてくれている。雅は何か別の事考えてるな、あの顔は。

「よし」と、ともに夏美は携帯を取り出し、電話を始めた。

「あおい、とうかさん、予定ある？、うん、じゃあ、また連絡するね」というと僕を見つめた。「感謝しなさいよ。あおい来てくれるって」

「本当、ありがとう」僕は夏美の手をとり、嬉しさのあまり、上下に動かした。

「おまえはガキか」と夏美に叱られたが。