僕の恋愛100パーセント。アスターの思い
僕は高校一年の時、たしかに三ヶ月ほど付き合った女の子がいた。名前は遥、名前と同じように僕の前から遥彼方へとさって行ってしまった。お決まりの台詞とともに。「ごめんね。好きな人ができたの」って。遥の友達といえば、眼鏡をかけた女の子がいたが、まさか夏美とは思えない。だってすごい七変化だ。

「遥の友達の眼鏡?」

「誰が眼鏡よ、名前も知らなかったなんて」

夏美は呆れをすでに通り越したようだった。

「いや、あの頃って化粧してなかったし、ほら眼鏡で顔が見れなかったから」

「言い訳はいいわ。それで、どこが好きなの?」

「いや、ほら、人を好きになるのに理由なんていらないだろ?」

「そうね、理由はいらないわね。でもきっかけはあるわよ」

夏美はとても手ごわい。多分、夏美にはどんな言葉をならべてもだめだろう。僕は第一歩どころかスタートラインに大きな壁があるように感じ始めていた。
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