ベリークラッシュ
「……あれー?なんか泣きそうだけど、まじで大丈夫?」


お前のせいだっつーの…!
早く目の前から散れ!

心の中でさんざん相手を罵っているくせに唇はわなわなとふるえて言葉を発することもできない


「新入生でしょ?クラス表見に行かなくていいの?」
「わ、わたし…っ!」


わたしを心配して話しかけてくれてるんだろうけど、でも…


どうすればいいか分からなくてただスカートを握りしめて下を向いていると、後ろの方から変に懐かしい声が聞こえてきてわたしは勢いよくばっと振り返る


「…千柚!」
「歩実…!」
「お、オトモダチ?」


オトモダチ?じゃねえし…!

男はこく、と首をかしげてわたしと歩実を交互に見る


「千柚、…だれ?」
「きみ、千柚っていうの?」
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