甘々果汁BABY





中間テスト1週間前――――




「もう1週間前だよ、どうしよー明花!!!」


「知らん。」



未咲高校に入る内申基準には
ほど遠い澪は、一週間前になると


いつもあたしの腕を掴んできて、



『一生のお願いだから、カンニングさせてー!』



と、無意味な一生のお願いをします。


正真正銘のおバカちゃん。



なんで澪がこんな進学校に入れたのか、
疑問で疑問で疑問でしょうがないんだけど。




「明花はいいよねー、勉強しなくても点数いいから。」


「んなことないって。」




なぜかあたしの机の周りには、
数名の女子たちがたかっていて、

みんな澪の台詞に頷くばかり。



「明花ちゃんの脳みそほしい!」

「あたしも!」

「4分の3でいいから!」


4分の3は欲張りすぎだと思います。



そんなに頭良くなりたきゃ、
家で勉強すれば簡単なことだと思うけどな。



あたしも今回は、
そんな呑気なこと言ってられないけど。



だって、






フルーツスペシャルパフェを賭けているから!





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