甘々果汁BABY
澪が料理をするのが
初めは心配だったけど...。
なんとか作り終えて、
明花特製のデミグラスソースを
トッピングして、出来上がりー。
「いっただっきまぁす」
澪と祐磨の声が一番大きかった。
みんな同時にスプーンですくって
オムレツを頬張る。
「これ澪ちゃんが作ったの?すっげーうまいっ」
「ほんとぉ?!」
弟よ...。あたしも作ったんだけど。
「うん、うまい。」
いま...野上くんが言ったの?
「このソース、なんて言うんだっけ?」
「え?あぁ、デミグラスソース。」
「お前が作ったの?」
「まーね」
どう?おいしいでしょ?とゆうばかりに、あたしは得意げな顔になっていた。
「てっきり料理ベタかと思ってた。」
「なにそれー。一応母親いないときはあたし作ってんだからね。」
野上くんは「へぇ。」とだけ言って、
少しずつだけど、オムレツを完食した。
なぜか、ソースも
すべてなくなっていたことに
あたしは少し嬉しくなった。