甘々果汁BABY
そのまま1時間くらい
ずっと弘斗と一緒に会話をしていた。
2、3年も会ってないと
こんなに話すことってたまるんだなぁ
「ねぇねぇ、あの人超かっこよくない?」
「ほんと、超かっこいぃ~」
さっきから何回も
おんなじような会話を耳にはさむ。
「でもさぁ、隣の彼女じゃないの?」
「ほんとだ。諦めよ~…」
あんたらは逆ナンパしようとしてたのか。
弘斗は昔から
容姿端麗。成績優秀。スポーツ万能で、
年齢構わず、女子の黄色い声は絶えない。
幼馴染のあたしは、
いつものように一緒に居たから
恋人だとか言って勘違いされる。
「弘斗、ほんと変わってないよね。」
「そう?」
「今でも変わらずモテモテだし。」
「ヤキモチー?」
弘斗はあたしの顔を覗き込む。
「違うよ」
「なーんだ。」
今度はつまんなそうな顔を見せた。