甘々果汁BABY
スタスタと歩いて行く
野上くんと澪を追って、
あたしも早歩きで歩く。
「あっ...。」
あたしの小さな声に
野上くんが振り向いた。
パチっと目があった。
トクン...トクン...。
1秒も満たないうちに、
目線はパッと外されてしまった。
でも……。
そのときだけ、
時が止まったような気がした。
ん?あれ?野上くんは?
あ、そうだ、あたしそういえば...
「包帯、とれてるぞ。」
「うん、今直すよ...」
野上くんが視界からいなくなったのは、
あたしの足の包帯を
直してくれようとしたから?...