かんがえるくちびる
守るべきもの
「キャベツ、るかって名前だったんだね」
そう私が口を開いたのは
綺麗な夜空の下の公園。
もう夜遅かったが
キャベツは無論、
私も親は仕事ずくしの為
帰らなくても問題は無かった。
「うん。生きてる頃はね」
そう夜空を見上げて話すキャベツは
悲しそう。
私はキャベツを横から見つめた。
「キャベツはもう死んでるの?」
「死んでるさ」
「こんな心のない魂」
キャベツは眉をひそめて
無理に笑った。