かんがえるくちびる


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「キャベツ」


私は昼休み、屋上にいる
いつものキャベツに声をかけた。


「...れみちゃんに会いたい?」



「...え?」


張り詰めた空気。

唐突な私の質問に戸惑うキャベツ。



それでも屋上という場所は

平和の象徴だ。



私はそんな色百合学園の

些細な平和を壊そうとしている。



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