かたつむりの恋心
メッセージ
翌朝。

林中の図書室は朝から開いているので、ナツメは早速行ってみた。

本棚の前で、喜びが体中を駆けめぐった。

(あった……!)

昨日は、もとあった『紫陽花』のページではなく、わざと違うページにノートを夾んで帰ったのだが、

そのノートは、『紫陽花』とも昨日とも違うページに移動していた。

小さな変化に隠されたメッセージ。

まるで、探偵になったような気分だ。

でももちろん、怖くもある。

消されていたら、やっぱりショックだ。

ノートを体で隠すように、おそるおそるページを開く。

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