かたつむりの恋心
結局、その日はノートに変化はなかった。

翌朝、昨日と同じくカバンを持ったまま、直接図書室にいってみると……


昨日書いた自分の文字が、半分消されていた。

一瞬血の気が引く思いがしたが、そこに書かれた文章を読んで納得した。


〝うん、そうだよ。僕は___です。

でも、もしも他の人に見られた時のために、名前は残したくないんだ。

だから、悪いと思ったんだけど、名前と学年は消させてもらいました。

気を悪くしたよね。すいません。

このノートにだけは真剣に向き合いたい。本音を書きたい。

そのために消しました。わかってくれたらうれしい。傷つけていたら本当にごめん。

また書いてくれたら、もちろんうれしいです。

こんなことを言うのはすごく勝手だけど、

待っています。〟


ナツメはすぐに返事を書いた。
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