泣くなよ…


私は悠のスケッチブックを一枚一枚めくった。








全て私の顔…



笑った顔



悲しい顔


嬉しそうな顔


怒った顔


寝ている顔まで





でも一番笑った顔が多かった。




悠…




私は、絵を見ながら泣いていた。たくさんたくさん

泣いて、泣き叫んで、また泣く。






やっと落ち着いた時には、辺りは夕焼けに染まり、オレンジ色の景色でいっぱいだった。





最後のページには何もかかれていなかった。



紙をめくると下のほうに何かかいてあったんだ。




『優がくれた黄色い鉛筆のおかげで優の最高の笑顔がかけた。』




悠…。





私は涙を流さぬように歯を食い縛りながら悠が描いたスケッチブックを閉じようとした時、一枚の黄色い折り紙が入っていた。



その黄色い折り紙には












悠が最後に描いたであろう私の笑っている最高の笑顔でいる私の絵が描いてあった。




『…悠』




私は悠が描いた最後の絵を胸に押さえつけ泣いた。






悠…私、もう泣かないよ。



だってこんな素敵な絵を描いてくれた悠に悪いもん。



もう泣かない。


悠が言った最高の笑顔で、悠にお別れするよ。










『…悠、ありがとう!!』




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