赤い愉楽
「私のことはどうでもいいでしょう。
でもその金は受け取ってやってください。

あなたの旦那さんは本当にあなたのことを心配していた。


自分がもし不慮の事故でいなくなった時
残されたあなたが心配でならなかった。


だからこれを私に渡した。


つまりこれは旦那さんの気持ちが
詰まったもの。


愛の結晶なんですよ」


男は呆然とする怜奈の手に
通帳を握らせ


一礼をして帰って行った。
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