赤い愉楽
「夜の海辺ほどロマンティックな
所は他にないわ…」



奥田は手にしたナイフを
床に落とした。


そして冷たいナイフの代わりに
怜奈の手を握る。


「そんな顔をされたら
誰も逆らえないよ」



夜の海辺に出た二人。


冷たい潮風を浴びながら
ゆっくりと歩いていく。
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