赤い愉楽
「底抜けに明るい人でした」


奥田は星空を見ながら
怜奈に話しかける。


「皆の人望も厚い
リーダー的存在の人でした」


奥田はいたずらっぽく微笑む。


「僕にもなぞなぞを
よく出してきましたよ」


怜奈の顔がぱっと明るくなる。


「そうなの?」


「はい。問題に答えられない僕を
よくバカにして笑ってましたよ」



「そうなの?私もそうなのよ!
いつも彼にバカにされるもんだから…」



「でもあの人は変わってしまったんだ!」
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