赤い愉楽
平野が穏やかな笑顔を浮かべ
2人をソファーに座るよう促す。


謎の男と怜奈は並んでソファーに座った。


中村巡査が背後からそっとお茶を男に差し出す。


「この方にあの殺人事件の容疑者らしい男が現れ
怜奈さんに暴行を働いたと連絡したら…」


スーツの男が優しく笑う。


「心配になって飛んできました…

大丈夫ですか」


男は心配そうな顔を怜奈に向ける。
しかしその視線を下を向いて逸らす怜奈。


「もうわけが分からない…」


怜奈は思わずそう漏らす。
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