すいません、間違いなんです。
「んー、華恋本人も気づいてないと思うんだけど、恋愛感情じゃないんだよ。
簡単に言うと、憧れ、みたいな」
「……意味、わかんね」
「ま、これからわかるって!
私は悠人の味方だし。頑張んなよ?」
「じゃーねっ」そう言って私は悠人の部屋を後にした。
その後はおばさんとリビングで、おばさんの作った手作りアップルパイを食べながら色んな事を語った。
やっぱりおばさんはノリが良くて、話しやすくて――。
気付いたら7時を回っていた。2時間もここにいた事におばさんも私も、私が帰ったと思っていた悠人もビックリした。
おばさんが私の家に連絡入れてくれたらしく、晩ご飯もご馳走になった。
おばさんは「娘が出来たみたいで嬉しいわ~」と喜んでいた。
帰りは、私がおばさんに断ったにも関わらず、悠人が私を送ってくれる事になった。
おばさん曰く、こんな時間に女の子1人じゃ危ないでしょ!との事だった。
もんのすごく嫌だっていた悠人もおばさんの圧力に何も言えず、しぶしぶ送ってくれた。
さりげなく歩幅を合わせてくれる悠人は優しい。
怖いとか、冷たいとか、無愛想とか言われてる悠人が私には理解できない。
「あ、家もう見えたしいいよ?
おばさんにありがとう、ご馳走様でした!
っても1回言っといて♪」
「…あぁ、じゃあな」
悠人の後ろ姿を見て、悠人と華恋が上手くいきますように。
と願ったのは私だけの秘密。