すいません、間違いなんです。


「えっと…、ずっと好きでした!
付き合って下さいっ」


「…は?」


…は?


何故か誰も居る筈がないのに声が聞こえた。

恐る恐る顔を上げると―――

「―――っ!!!」

望 月 悠 人



「えーっと、望月くん?
いつからそこに…」


「黒崎サンが俺に告ったとこから?」


要するに最初からじゃねーかっ!!

バッと円を見ると知らんぷり。

望月くんの方に向き直すと、


「いーよ。黒崎サン。
俺等付き合おっか」


「……はぃ!?
え、あのですね。あの告白は――」


「あ?」


凄みを効かせて睨まれたら何も言えないじゃんかっ


「イエ。何デモナイデス」

「そ?じゃーな」


そう言うと歩いて行ってしまった。




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