茜ヶ久保マリネの若気の至り
黒幕
水滴の滴る音が響く。
暗く、ジメジメした鉄格子の中。
両手を繋いだ天井からの鎖のせいで、肩が酷く痛んだ。
…何も身につけていない。
上半身は裸、下半身は人魚本来の姿。
不衛生な牢屋に閉じ込められ、かれこれ一時間は経過していた。
「いつまでこんな所に放置しておくつもり?私は客よ」
拘束されたまま、気丈に振る舞う。
しかし、窮地なのには違いなかった。
…何度も試してみたのだが、海刀神が顕現できない。
両手を繋ぐこの鎖のせいなのか、それともこの牢屋そのものの効果なのか。
どうやら魔法を無効化する効果があるらしい。
この中では、私は非力な只の人魚に過ぎなかった。
暗く、ジメジメした鉄格子の中。
両手を繋いだ天井からの鎖のせいで、肩が酷く痛んだ。
…何も身につけていない。
上半身は裸、下半身は人魚本来の姿。
不衛生な牢屋に閉じ込められ、かれこれ一時間は経過していた。
「いつまでこんな所に放置しておくつもり?私は客よ」
拘束されたまま、気丈に振る舞う。
しかし、窮地なのには違いなかった。
…何度も試してみたのだが、海刀神が顕現できない。
両手を繋ぐこの鎖のせいなのか、それともこの牢屋そのものの効果なのか。
どうやら魔法を無効化する効果があるらしい。
この中では、私は非力な只の人魚に過ぎなかった。