茜ヶ久保マリネの若気の至り
頭角を元の形状に戻す頃には、サハギンの群れは全滅を余儀なくされていた。

「チマチマ殺るよりまとめて片付けた方が効率的だろ?」

「…悪かったわね。私の海刀神はそんな便利な使い方はできないのよ」

むくれた顔を隠しもせず、私はリヴァイアサンにそっぽを向いて見せる。

「はは…怒った顔もキュートだよ、マリネ」

「あんた私を助けにきたの?口説きにきたの?」

「どっちがいい?」

「~~~~~っ!」

もう!

やりにくいったら!

敵に回すと最高に手強いリヴァイアサンが、味方にすると最高に面倒臭い相手になるというのは、ちょっとした発見だった。

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