貴方が好きなの
悩んでいた私を冬夜が抱きしめた。
「藍、俺にしたら?」
冬夜が、耳元で低く囁く。
ドキッ。
ってした。
それに、嫌じゃない。
でも、顔を見るために離れた。
「別に中川が好きでも構わない。ただ、本気で俺が嫌いなら、そう言って?……一生藍とは、関わらないから」
「嫌いじゃない。むしろ、好き。……でも、冬夜の言ってる好きとは、意味が違う気がするの」
「それでも、いい。付き合ってくれるのなら。その内、中川のことなんて、わすれるよ」
「よくないよ。もし、私が中川が忘れられないままだったら……?」
「俺は、藍が好きなんだよ?藍がしたいようにすればいい」