貴方が好きなの
「藍、今大丈夫?」
「何が?」
時間が大丈夫?って事なのかなぁ。
「俺の部屋、来ない?」
「いいの?」
そんなの初めて。
こうやって夜、会って話すのも初めてなのに。
「前、藍の部屋入ったし」
でも、本当にいいのかなぁ。
彼氏だし、いいよね。
「どうやって行けばいい?」
まさか、この窓から、とか言ったりするのかな。
「窓から?」
やっぱり。
親に怪しまれるもんね。
夜の9時って時間に隣の家の子が家に来たら。
「安心しろ。俺が藍を支えておくからさ」
そんなかっこいい顔で真剣に言われたらオッケーするよ。
「……うん」
そう返事すると、私は窓枠に上がり、冬夜の部屋の窓枠に片足を乗せた。
すると、冬夜は私の腕の付け根辺りを掴んで支えてくれた。