貴方が好きなの

このままベッドに寝たままだったら、何が起こるか分からない。


そう思い、寝たままの体を起こした。


「藍、何か飲む?」


「いや、大丈夫。……冬夜は私のどこが良いの?」


好きって言われてから、この4、5時間ずっと考えてた。


冬夜は私なんかのどこを好きになったんだろう。


もしかして、嘘かも。


って何回も考えた。


でも、言った瞬間の冬夜の瞳が真剣だったのを覚えてる。


「どこがって……全てだよ」


そう言って冬夜は顔を赤くして、俯いた。


「……照れてるの?」


ちょっと、可愛い。


「そんなに、ストレートに聞くと思わなかったから、恥ずかしい」


全て……かぁ。


なんか曖昧……?


「いつから、私の事………」


最後まで、恥ずかしくて言えない。


(いつから、私の事、好きだったの?)


なんて。


次は私の顔が赤くなった。


さっきから、ストレートに聞きすぎ……?






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