貴方が好きなの
オデット姫は王子のことを思い、短剣を胸に刺そうとしました。
《おやめなさい!》
ちょうど、王子が駆けつけ、姫の手から短剣を奪いました。
《神様はきっと、お助けくださるはずです。あきらめてはいけません》
王子は懸命に励ましました。
《僕が魔法使いを必ず倒します》
王子はきっぱり言うと、オデット姫は首を横に振りました。
《魔法使いを殺すと、二度と魔法は解けません》
その時、木の上でフクロウが鳴きました。
フクロウは王子の元へ飛んで、王子の足に噛み付きました。
王子は倒れ、フクロウは喉を狙いました。
その時、王子の十字架のペンダントが光り、フクロウの目が潰れてしまいました。
すると、王子は剣でフクロウを刺し殺しました。
フクロウは恐ろしい断末魔と共に死にました。
そして、灰になり、風に飛ばされました。