貴方が好きなの
ピンポーン
晩ご飯が出来る頃ちょうど家のインターホンが鳴った。
「……いらっしゃったみたいね。藍出てきて」
「はぁい」
そう言ってすぐに玄関に向かった。
ガチャッ
「こんばんは」と言いながら扉を開けた。
「……こんばんは、藍ちゃん。挨拶に来ました」
「冬香さん、冬夜、待ってました。外は暗いので、どうぞ中に入ってください」
「いえ、遠慮するわぁ。挨拶に来ただけだから」
「そんなこと言わないでください、冬香さん。2人の分の晩ご飯、作って待ってたんですよ」
「そう言われてしまったら、断われないじゃない。……じゃあ、少しだけお邪魔させて頂くわぁ。いいわよね?冬夜」
「藍が構わないって言うならいいんじゃない?」
「全然構わないです」
「じゃあ……お邪魔させて頂くわぁ」