貴方が好きなの

冬夜の返事にびっくりした。すぐに否定の言葉を出そうとした。


「…えっ…違「そうなのか!じゃあ俺達、お邪魔だな。まぁ夏休みが終わったらまた学校で会うんだよな?」


が、それは中川の言葉によって遮られた。


「……だから、デートじゃ「そうだな。同じクラスになるといいな」


次は冬夜が。


はぁ……。


「じゃあ、また学校で」


「あぁ、学校で」


そう言って2人は握手した。

離した手を見るとなぜか2人とも指の跡がくっきりと付いていた。



なんで?


そう思っている間に中川と青野 翠が図書館から出ていった。


もっと早く違うところに行っていたら、見なくて済んだのかな。


済んだことを後悔しても何もならない。


「……もうちょっとここにいる?それとも次行く?」

冬夜に問いかけた。


「……次行こう!」


元気な声が返ってきた。


気付けば、現在3時30分。





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