記憶 ―惑星の黙示録―
私は彼に無様な格好をさらしながら、まじまじと幼い彼を眺める。
彼は礼儀正しくお辞儀しながらこう話した。
「はじめまして。俺の名はリュウ。貴女の…ん~…案内役?を、させていただきます。」
…案内?
何言ってるの、この子。
どっから湧いて出たの。
しかも「ん~」て溜めは何!?
「…案内?はぁ?そりゃここから脱出する術は欲しいけど、あんたじゃあ…」
私はなるべく冷静に話しながら、リュウと名乗る彼の周囲を見回した。
地面から?
…いや、固い。
空から?
…そんな馬鹿な。
助けは欲しいけど。
でもさぁ…
うろたえる私に、
「色々聞きたい事はあるみたいだけど、『あんたじゃあ…』の答えから?…見た目が幼いから?そんなに驚く事じゃないじゃん。見た目じゃ人は分からないよ~?」
と、溜め息混じりに呆れて言ったのだった。
私は、大人びた彼のその様子に面を喰らって顔をしかめながら、子供相手なのに少し弱気になる。