記憶 ―惑星の黙示録―
「何の話してたの?」
ハルカちゃんもクスクスと笑って、私にそう聞いた。
心で思ってるだけじゃ、
本当には伝わらない。
そんな当たり前の事を、
改めてこの場所で学んだ気がする。
「…アランを『ただの適当な口先だけの軽い奴』って誤解していて御免なさい、…って話。」
私は少し照れながら、そう言って笑った。
『御免なさい』も、
心で謝るより、
口に出した方が明らかだった。
「コンちゃんも、本当に御免ね?最初にあんなに避けて…」
『…いいってぇ!謝んなよぉ、照れんじゃぁん!?』
コンちゃんはそう鳴きながら翼を羽ばたかせると、私の胸元へと飛び込んだ。
今はこの子が本当に愛らしくて、ぎゅっと抱き締めながら…
素直に『御免なさい』を言えた事で、
私の心が、
ほっと和らぐのが分かる。
強がりも、
程々にしないと、ね…?
「…アランお兄ちゃん、意外と良い人でしょう?本当に悪い人だったら、キースとお友達なはずないし…!」
『――だなッ!』
ふふふ…と笑いながら、私たちの視線がアランに集まると、
アランは半分の笑顔でうろたえて言葉を探していた。