記憶 ―惑星の黙示録―
「…言っている事はその通りだけど…。でも…、しかも、ここはどこなの!?」
私を連れてきたのは誰!?
大人は居ないの?
大人はっ!!
「…いきなり俺が現れた事に驚いているんだったね?ここは、貴女の世界とは全然違う場所。この世界ではこんな事は日常茶飯事だよ?」
は?
今、何て言った?
ぽかんと口を開ける私を馬鹿にする様に、呆れ顔で笑いながら彼は続けた。
「頭を柔らかくして?今までの常識なんて捨てちゃって?」
…はぁ?
何言っちゃってるわけ?
だって空は青いし、
雲だって目の前に在るし。
地球上の何処かである事は間違いないでしょ。
何言ってんの。
いや、
いやいや、待てよ…
はぁん、これは私の夢の中なんだ!
22歳の私が、こんな幼い子供に説教されてる。
世界が違う、とか言っている…
意味分かんないし。
これは、
――…絶っ対に、夢。
現実で、あの後。
私がどこで寝ちゃってるのか、疑問と不安はあるけれど…。
受け入れようじゃない。
夢なら、
楽しまなきゃ損じゃない?