記憶 ―惑星の黙示録―
――ピカッ…
また?今度は何?
再び先程の光が私たちを照らす。
「…眩しい!」
先程の光より数倍眩しい気がする。
直接光の中にいるわけだから、当たり前なのだけれど…。
「奈央!目を閉じて!奈央の目には、この光は強すぎる!」
「えぇ!?」
「失明しても知らないよ~?」
「そんなにぃ!?嫌ぁぁっ!!」
必死に目を閉じても、その光は入り込んで来ていた。
どれくらいの光で失明するのか、私には分からない。
しかし、
瞼は焼ける様に熱く、
瞼の裏側は透ける様に真っ白く、
リュウの言っている事は正しいと思った。
「もう、大丈夫だよ?」
リュウに言われて再び目を開けると、まだ辺りはぼやけて歪んで見えた。
ゴォーゴォーという聴覚と、
体一杯に風を受ける感覚からすると、
…まだ落ちているのは変わらないようだ。
しかし、
握った温かいリュウの手が、
不思議と私を落ち着かせていた。
少し経つと…、
次第に目は慣れ始め、遥か下に村が見えた。