記憶 ―惑星の黙示録―
アランの…魔術。
力の使いすぎ。
まず、自分の体を造っていた事が一つ。
私に、コンちゃんの言葉が分かるようにしてくれた。
そして、吹き荒れる風から守ってくれた。
あの河で、
舟を動かし進めた。
同時にその河から、
ハルカちゃんとコンちゃんの「体」を守っていたのだと、教えてくれた。
アランが言っていた内容を、リュウさんは繰り返した。
『洗礼を受けていない者は、この河を越えてはならない』
妖精族…、
「体」、肉体を持つ者にとっては命を脅かす場所なのだ、と。
アランが守っていなかったら、本来は二人はもう生きてはいない。
そう聞いて、
二人は震えあがっていた。
…やっぱり、二人を誘うべきじゃなかった。
アランを苦しめたのは、
私のせいだ…。
この花畑には、
その全てを中和する効力がある。
ここに居る限り、ハルカちゃんたちは大丈夫なんだと説明してくれた。
だからアランは、
『花畑へ急げ』
と、そう言っていたんだね…
だから、
二人は花畑へ入るなり、体の苦しみが無くなった。