記憶 ―惑星の黙示録―
小刻みに震える肩。
温かな、
安心する胸の中…
私の笑い声は、小さな泣き声へと変わってゆく。
もう、
涙を堪える事はしなかった。
「…私を…迎えに来てくれて有り難う、アラン…」
「うん…」
本当の「私」を、
見つけてくれた人…
貴方に逢えて、
本当の意味で強くなれたよ?
胸にため込んだ心の傷が、
本当の強さに変われたのは…
貴方と過ごした、
この時間があったから…。
「…ありがとう、アラン…」
「…うん…」
今、「体」が在ったとしたら…
それは強く強く…、
お互いの体が痛むくらいに。
自分たちの胸が締め付けられるのと同じ強さで…
長い時間、
お互いを感じていた。
でも、私たちは。
再会の「約束」は、しなかった。